水引の種類と特徴


水引は生産地によって多少の違いがありますが、細い紙を縒ってこよりにし、
海草と白土を練り混ぜたものによく浸してから天日でかわかし、
色を染め付けて必要な長さに切って作られます。

このように、昔から各地で家内工業的な生産方式がとられていたため、
生産地によって画一的ではなく、完全に工業化されずに一本一本に
手仕事によるところによさが感じられます。

水引の生産地としては、長野県飯田市がもっとも有名で、関西では愛媛、福井県大野市などがあげまれますが、そのほか北海道や九州でも作られていると聞いています。

 

種類

紙巻水引   一般的にいう水引のことで、美しく染め付けられています。
色も豊富で紅、白、黄、ひわ色、今、紫、桃色など三十色ほどあります。

 

金銀水引金銀の細い紙が巻いてある水引で、紙巻水引とは区別して「金銀」と呼ばれています。
水引の中でも代表的な種類です。
中央から金銀にわかれているものと、惣金、惣銀といって全部金または銀のものがあります。
作品を作るときには惣金、惣銀のほうがよいでしょう。
(双金、双銀という文字を用いることもある。)

 

特光水引

アルミ箔のようなものが巻いてある水引で、よく光り、細工をしてもはげたり、
折れたりすることも少なく、作品がかっちりと仕上がります。
また、色も褪せませんから長く楽しめますが、
慣れないうちは少しかたいので扱いにくい点もあります。
金銀のほかには各色の色特光があります。メタリックな光に特徴があります。

 

絹巻き水引

紙の変わりに人造絹糸を巻いたもので各色あります。
美しく、扱いやすく結び直しもでき、最高の水引です。
少し高価なのが難点です。

 

 

長さについて

地方によって長さもさまざまですが、昔は三尺水引といったものが
現在では30号90cm丈、二尺五寸が25号75cm丈、
二尺が20号60cm丈となっています。
左右に染め分けられている水引には90cm丈以上のものもありますが、
細工をするには90cm丈のものが、一番扱いやすいようです。


太さについて

細巻きから太巻きまで、これも生産地によってさまざまですが、
一般的には直径1mmくらいのものが使われています。